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Endo Arch
岐阜県揖斐川町の建築設計事務所|
遠藤建築設計事務所

ブログ

設計事務所の設計費用て無駄な経費なのか?

2021.06.21

選ばれる理由

よくあるお話ですが、監理してもらわなくても構わないから、申請だけお願いしますというお話や設計と監理料金支払うなら、補助金を考えても高くつくから、補助金もらわなくても安くつくというお話よく聞きますし、だとすると、設計事務所の意義は確認申請と完了検査の立会のみというお話になります。

この意見は工務店からよく耳にします。
ひとつはお客様に大きな負担を掛けさせたくないという考え方もありますが、隠れた一番の理由は、細かい指摘をしてくる設計事務所がうっとおしいという気持ちもあるように思われます。

まず確認申請の監理者欄には今は記入が義務付けされています。
これは監理者を明確にしないと、許可しませんという国の方針です。
明確になった監理者には当然責任も負います。
例えば施工不良や施工ミスで裁判になると、監理者も損害賠償責任を問われます。
もちろん確認申請のみの費用しか戴いてないと主張しても、何百万円もの損害賠償を支払う結果が裁判所でしめされています。
簡単に監理者欄に記入出来ないのです。

では実際の設計、監理ってどのような仕事なのか?
詳しく説明します。
設計とは図面を描くのが設計だと思われがちですが、設計図に積算して数量を出して、物価本や業者見積を基に概算とは言え工事金額を提示します。
予算的に厳しいなら面積を減らすとか、仕様を落としたりして予算をお客様と決めます。
この時、使う材料や仕上げ剤の説明もします。
値段だけでなく、その材料の特性、つまり欠点も含めて説明して納得してもらいます。
この説明は、なかなか工務店ではしていただけないと思います。
その工務店のやり方もありますし、安く手に入る入らないこともあります。
それと欠点をお話するのは、基本的にありえないです。
そんな感じで金額も出すことで、建設会社から見積をもらうまで、金額がわからないのと違い、予算計画立てやすいですし、建設会社から出てくる見積の数量のチェック、工事費のチェック、値段交渉まで行います。
この時設計、監理料金を支払っても値段交渉やチェックの段階で、それ以上に安くなることも、多々あります。

監理は現物の目視、計測、写真検査、第三者の検査の立会など行いながら、間違いなく施工されているか確認しながら、工事を進めます。
最近は耐震や省エネリフォームも含めて、工事監理しています。

正直、省エネの空気の流れを知らない工務店が多くて、いつも細かく注視しながら進めています。
耐震補強も数値化しますので、現在どの程度耐震性能があり、補強したらどのくらい耐震性能あがったかわかるようにしています。
これも設計士が計算しないと数値化しません。

これまでの説明を読んで頂いても設計、監理費って無駄だと思いますか?
見積内容の確認とか数量のチェックなんて素人さんでは難しいです。
一応設計者はお客様の代理人です。
値段交渉も積算も実際素人さんでは、出来ないです。
小さい工事では、建設費の10パーセントぐらい頂きますが、実は自分には、赤字に近い金額です。
それでも最後には、設計者さんについてもらって、良かったと思われるよに、普段から頑張っています。